電気に「直流」と「交流」があるけど違いは?
『電気おじさん』です。
私たちの身の回りには直流(DC)で動くもの、交流(AC)で動くものがあります。
代表的なものとして直流で動くものはスマートフォンやパソコン、交流で動くものは扇風機や掃除機といったところでしょう。
直流や交流にはそれぞれに特徴があり、メリット・デメリットが存在します。
本記事はそんな直流と交流のお話しになります。
直流と交流の違いとは?
電気の直流と交流の違いは電流が流れる際の動きの違いになります。
乾電池や蓄電池などの直流電流はプラス極とマイナス極が固定されており、常に一定の方向に同じ大きさで流れる電流です。
直流のイメージとしては、乾電池に電線と豆電球をつなぐとプラス極から出た電流が豆電球を経由してマイナス極へ戻ることを想像すると思いますが、これが直流です。
家庭用のコンセントから供給される交流電流は電気の流れる方向や大きさが変化する電流です。
一定周期ごとにプラス極とマイナス極を行き来しながら波打って進みます。
直流のメリット・デメリット
メリットその1:電気が安定している
パソコンやスマートフォンなど常に安定した電気を必要とする製品には直流が最適です。流れる方向や大きさが変化してしまう交流はそのままではパソコンやスマートフォンを動かすことができません。そのため、変換器を使って交流を直流に変換しているのです。
メリットその2:蓄電ができる
直流の電気はバッテリーなどに充電することができます。
バッテリ-を使う製品が多く存在する現代では直流がないと大変不便なものになります。
デメリットその1:電圧の変更が難しい
直流の電圧を変更するとなると、いったん交流にして変圧して再び直流に戻す必要があります。電圧が高いとそれだけ大がかりな設備が必要となります。また、非常に変換する効率も悪いそうです。
交流のメリット・デメリット
メリットその1:電圧の変更が容易なためインフラで利用しやすい
交流は小規模な変圧器で電圧を変えることができ、変電所を作りやすく、発電所と家庭をつなぐラインを作りやすいメリットがあります。
発電所で作られる電気は27万5000V~50万Vという非常に高い電圧で送電線を使って送り出されます。送電線をつたって各地点に運ばれるのですが、高いままだと危険ですし使用もできないため、何回かに分けて、電圧を下げながら各地点に運ばれます。
電柱の電線には6600Vが流れていますが変圧器で降圧し100V(200V)にして家庭で使えるようにしています。
デメリットその1:蓄電できない
交流はバッテリーに蓄電することができません。
デメリットその2:電圧が安定しない
電圧を変えやすい反面、裏を返せば電圧が上がったり下がったりとして安定しません。
そのため家庭で使われる電源の100Vを供給するために、100Vより高い141Vで電気を流さなくてはいけないのです。
直流と交流ですが、特徴の違いを上手に利用して私たちの生活の役にたっています。
身近な存在の電気ですがいろいろ知ることで親しみがわきませんか?
お読みいただきありがとうございますm(_ _)m
『電気おじさん』でした。