エネルギーの種類とは?発電方法は?
『電気おじさん』です。
世の中には、さまざまなエネルギー存在しています。
電気エネルギーは、さまざまなエネルギーを変換して生み出され私たちの家庭へ届けられています。
今回の記事では、さまざまなエネルギーの紹介と発電方法についてお話ししたいと思います。
エネルギーとは?
「エネルギー」とは、「仕事をする能力」ことをいいます。つまり力を出すもとになるものです。「仕事」とは物理学における言葉であり、物体を動かす働きなどには必ず「エネルギー」が必要となるのです。
エネルギーには次の7種類があります。
〇運動エネルギー:モノが運動しているときのエネルギー
〇位置エネルギー:モノが高いところにあるときに蓄えられるエネルギー
※上記の二つを合わせて「力学的エネルギー」といわれている
〇電気エネルギー:電荷や電流、電磁波などがもつエネルギー
〇熱エネルギー:モノを温めたりする能力のあるエネルギー
〇光エネルギー:電磁波の一種である光がもつエネルギー
〇化学エネルギー:化学統合によって物質内に蓄えられるエネルギー
〇核エネルギー:原子核が分裂するときに発生するエネルギー
発電方法の種類としくみ
明治時代に、日本初の火力発電所が誕生して以来、現在ではさまざまな発電所が運転しています。そんな、さまざま発電所について紹介します。
火力発電所のしくみ
火力発電所の基本的な原理は、
①燃料を燃やす
②燃焼で得られた熱エネルギーからボイラーで水蒸気を発生させる
③水蒸気でタービンを回す
④タービンの回転から電気エネルギーを生み出す
というものです。
熱エネルギー→運動エネルギー→電気エネルギーという順番に変換し電気エネルギーを生み出しています。
発電に使う主な燃料は、石炭・石油・天然ガス(LNG)といった化石燃料と呼ばれるものです。日本の発電量の約75%は火力発電に頼っています。
【火力発電所のメリット】
〇電力の需要に応じて発電量をコントロールできる
〇万が一、事故が起きたとしても局所的な被害ですませることができる
【火力発電所のデメリット】
×燃やす燃料の種類によって、二酸化炭素以外にも、有害な物質を排出してしまう
×大量の化石燃料が必要となるため、化石燃料の価格変動によるコスト的な影響を受けてしまう
水力発電所のしくみ
水力発電所の発電原理は、
①高いところから水を取り込む
②水路を通って水が水車に流れ込む
③水の力で水車が回転する
④水車の回転から電気エネルギーを生み出す
というものです。
位置エネルギー→運動エネルギー→電気エネルギーに順番に変換し電気エネルギーを生み出しています。
日本の水力発電所の発電量は全体の約8%ほどになります。
【水力発電所のメリット】
〇再生可能エネルギーであること
【水力発電所のデメリット】
×雨量によって発電量が左右される
×すでに多くの発電所があり、新たな建設を多く望めない
原子力発電所のしくみ
原子力発電所の発電原理は、
②分裂時に発生した熱を利用して水を温め水蒸気を発生させる
③水蒸気でタービンを回転させる
④タービンの回転から電気エネルギーを生み出す
というものです。
火力発電所と同様に熱エネルギー→運動エネルギー→電気エネルギーに順番に変換して電気エネルギーを生み出しています。
日本の原子力発電所の発電量は全体の約4%ほどになります。
【原子力発電所のメリット】
〇少量の資源で、比較的長期間エネルギーを生産できるため、安定したエネルギーの供給が行える
【原子力発電所のデメリット】
×放射線の厳しい管理が必要
×放射性廃棄物の処理問題などにおいて課題がある
×事故が起きたときの被害が甚大になるおそれがある
太陽光発電のしくみ
太陽光発電所の発電原理は、
①太陽の光が太陽電池に当たると電気が発生します
光エネルギー→電気エネルギーに変換されています。
日本の太陽光発電所の発電量は全体の約8.5%ほどだそうです。
【太陽光発電所のメリット】
〇太陽光は無限に存在しているため燃料費がかからない
〇屋根上などの空きスペースを有効活用して発電ができる
【太陽光発電所のデメリット】
×太陽光がなければ発電量がゼロになる、夜間や雨天時は発電ができない
×雑草がのびてパネルを覆ってしまったり、雪がパネルに積もると発電量が減ってしまう。
バイオマス発電所のしくみ
①集積したバイオ燃料を粉砕、選別する
②ボイラーで燃料を燃焼させて、飽和蒸気をつくる
③飽和蒸気を過熱器でさらに熱し、過熱蒸気にする
④ボイラーで発生した蒸気でタービンを回転させる
⑤タービンを回転させて電気エネルギーを生み出す
というものです。
熱エネルギー→運動エネルギー→電気エネルギーに順番に変換され電気エネルギーを生み出しています。
日本のバイオマス発電所の発電量は全体の約3%ほどだそうです。
〇廃棄物や未利用資源を活用できる
〇既設の火力発電所を利用してバイオマス発電を行うことができる
〇悪天候時に発電量が下がる太陽光発電と比べ発電量が安定している
×燃料の調達が必要である
×水力発電が発電効率80%といわれるなかでバイオマス発電は20%ほどになり発電効率が低い
×資源のある地域が分散しており人件費や運搬費用がかかる
風力発電所のしくみ
風力発電所の発電原理は、
①風を受けてブレードが回る
②風車の回転を増幅して発電機に伝える
といものです。
風力エネルギー→運動エネルギー→電気エネルギーに順番に変換して電気エネルギーを生み出しています。
日本の風力発電所の発電量は全体の約0.9%ほどだそうです。
【風力発電所のメリット】
〇環境負荷が少ない
〇太陽光発電が発電効率が約20%のところ風力発電は約20%~40%と高い
【風力発電所のデメリット】
×発電量が風速に左右される
×風車が回ると低周波音や機械音が発生し騒音問題になる可能性がある
×設置する場所が限られてしまう
地熱発電所のしくみ
地熱発電所の発電原理は、
①地下深部の地熱貯留槽から熱水と蒸気を取り出す
②蒸気と熱水の混じっている流体を蒸気井から分離器へおくる
③流体を蒸気と熱水にわけ、熱水を減圧膨張させ、蒸気を発生させる
④蒸気でタービンを回転させる
⑤タービンを回転させて電気エネルギーを生み出す
熱エネルギー→運動エネルギー→電気エネルギーに順番に変換して電気エネルギーを生み出しています。
日本の地熱発電所の発電量は全体の約0.3%ほどだそうです。
さまざまなエネルギー活用して電気エネルギーをつくり出していることがわかったかと思います。また、日本の電気エネルギーの大半を火力発電所でつくられる電気エネルギーが占めていることに驚いたことと思います。電気代の高騰が続く背景には火力発電所で使う燃料(石炭、石油、天然ガス)の高騰が原因にあります。早急に再生可能エネルギーの普及が必要であることもわかったかと思います。
将来の電気エネルギーについて考えてみるきっかけになれば幸いです(^_^)
お読みいただきありがとうございますm(_ _)m
『電気おじさん』でした。