電気の発見はいつ?歴史をふりかえる
『電気おじさん』です。
21世紀のいま、テレビ、エアコン、照明、冷蔵庫、洗濯機、スマートフォンなど電気を使うものであふれています。夜も、わたしたちの足元を明るく照らしています。
小さな子どもたちは電気がある生活が当たり前すぎて電気ってなんだろう?と不思議にも思わないのが現実です。わたしの子どもたちもそうです。そんな子どもたちに電気の大切さを伝えるときによくやる方法が電気のない世界を想像させることです。
電気のない世界を想像してごらん?
真っ暗だよね
寒いよね
おいしいご飯も食べられないよね
お風呂も入れないよね
そうだ、大好きなゲームだってできないよ
イヤだ!
っていう感じで電気の大切さに気づいてもらっています。
本題から少々それてしまいました(^_^)
それでは、「電気が発見されたとき」についてお話をします。
電気が発見されたのは古代ギリシャのことです。今から2,600年もむかしのことです。「ギリシャ七賢人(しちけんじん」であり、哲学者(てつがくしゃ)として最も古いとされている「タレス」(紀元前624年頃~紀元前546年頃)という人が発見しました。
宝石(ほうせき)として、多くの人に知られる「琥珀(コハク)」という石があります。この石の正体は、太古の植物の樹脂が固まって化石になったものです。この化石を布でこすると、きれいにならずホコリやゴミが、糸くずなどがくっついてしまいます。そこでタレスは「布でこすることによって、コハクがホコリなどを引きよせている」と気づきました。
英語の電気をあらわす言葉「electricity(エレクトリシティ)」は古代ギリシャ語の「elecktra(エレクトラ)」が語源とされています。これはコハクをあらわす言葉で、電気の歴史にコハクが関わっていたことがわかります。
コハクがホコリなどを引きつけることに気づいたタレスは、それは「磁気(じき)」によるものだと考えました。ふだんは何かを引きよせることのないコハクも、布でこすると「磁石(じしゃく)」に変身すると考えたのです。
わたしたちは「こすることで物を引きよせる」という現象を「静電気(せいでんき)」だとすぐに思い浮かべます。しかし当時はまだ、静電気についての知識や電気についても知られていない時代でした。
タレスが発見したコハクの現象は、16世紀になってジェロラモ・カルダーノ(1,501年~1,576年)というイタリアの物理学者(ぶつりがくしゃ)によって、「磁気」と「静電気」はちがうものであるとわけられました。これによりコハクは磁石になったのではないとわかりました。
「静電気」そのものを発見したのは、同じく16世紀のウィリアム・ギルバート(1,540年~1,603年)という物理学者でした。コハク以外のものをこすってためした結果、同じ現象が起こるものと、起こらないものを見つけました。タレスの最初の発見から2,000年もの長い年月がすぎてコハクに起こる現象の正体が判明したのです。
どうでしたか?
タレスが電気を発見してから2,600年で電気は当たり前のものになりました。
もし、タレスが電気を発見していなかったらどうなっていたのでしょうか?
現在、世界でも電気のない生活をしている人が14億人いるそうです。世界人口の約20%(5人1人)の人が電気のない生活をしています。
知っていましたか?
世界中で平等に電気を使えるようなればいいなぁと思います(^_^)
『電気おじさん』でした。