なんで電気の流れる方向は逆なの?
『電気おじさん』です。
今日は電気の不思議について迫ってみます。
タイトルの電気の流れる方向ですが答えを言ってしまうと電流はプラスからマイナスへ流れ、電子はマイナスからプラスに流れます。
日常生活において電気の流れを考えるときは電流はプラスからマイナスに流れていると考えれば問題はありません。
そもそも電気とは何なのでしょうか?
私たちの身の回りにあるすべての物質は原子からできています。私たちの体や空気、水も、みんな原子からできています。
原子は中心に原子核があり、原子核は陽子(プラスの電気)と中性子(電気をもたない)でできています。その原子核のプラスの電気に引っ張られながら電子(マイナスの電気)がグルグルとそのまわりを回っています。
通常は、陽子と電子の数はおなじ数で、電気としては打ち消しあいながら中性をたもっている状態のため、電気は生じていません。
中性をたもっている原子ですが、外部から熱や刺激が加わると、一部の電子が原子核のまわりから飛び出します。その電子のことを自由電子といいます。
マイナスを持つ電子が飛び出したことで原子はプラスの性質になります。いっぽう飛び出した電子はほかの原子に飛び込み、飛び込まれた原子はマイナスの性質になります。自由電子が移動することで、中性だった原子が電気としての性質をもつのです。
電気は自由電子によって生み出されます。
なぜ電気は流れるのでしょう?
自由電子は電源が切れいている状態では導線の内部をランダムに動いているだけです。ところが、電池などによって電圧を加えるとマイナスの電気をもった自由電子がプラス側の方向に移動します。
その自由電子の流れが電流です。
電流の向きと電子の向きは逆?
電子が移動する方向と電流の流れる方向は異なります。電流はプラスからマイナスに流れますが電子はマイナスからプラスに向かって流れます。
電子と電流の流れが逆なのは、電気の研究が始まったころに「電流の向きはプラスからマイナス」と考えており、電気現象の説明や計算に使用されていた慣例がそのまま残っているからです。
のちに電子の流れが電流であり、「電子の向きはマイナスからプラス」であることが発見されましたが、電気の現象の説明や計算をするうえで特に問題がないので、そのまま使われています。
少々、混乱しそうですが、「電流はプラスからマイナス、電子はマイナスからプラス」と覚えておきましょう。
電気って不思議ですね。
電気の世界は奥が深いですよ。
知れば知るほど面白いって感じるはずです。
いつもお読み頂きありがとうございます(_ _)
『電気おじさん』でした。